Radical Angler's Talk

目と腕

誰だって腕よりも目、耳、鼻、舌の方が先に高みに行く。見据える目標があってこそ、それを実現する腕(技術)が養われるわけで。うまいのまずいのとのたまう食通になるよりも、その食通をうならせるコックになる方が当然難しい。

釣りでは、その食通とコックが自分の中に同居する。食通は他のところで岩井さんだの田代さんだのうまいものを食っている。「結構うまくなったよな・・・。」とコックの自分が思っても、「全然ダメだ!」と食通の僕がいつも言う。なので、「うまくなった」とは思うけれども、「自分がうまい」とは思ったことがない。始めたばかりの初心者の人がいて、もちろんその人よりはましだとは思うんだけど、その人と僕の差と、岩井さんや田代さんと僕の差を考えると、後者の方が圧倒的に大きいと思う。センスのいい人なら僕のレベルなんかあっという間に追い越して遠くへ行ってしまうだろう。残念ながら僕にはセンスがない。従って僕はいつまでたっても「中の下以下」から動けない。まぁ、人と比べてどうこうって訳でもないんだけどね。

多分永久に劣等感に苛まれながら釣り人生は続く。一昨日も書いたけど、例えば今、岩井さんをうまいと思っているところがあって、それを何とかものにしたとする。でも、そのときには僕の目はさらに先を行っていて、岩井さんの別の、もしくはもっとすごいところを見つけてしまうわけ。しかも内容はどんどん高度になっていくから、それをものにするのはさらに大変になる。さらにはあの人たち、未だにどんどんうまくなっているらしい。その結果、岩井さん、田代さんと僕の距離は初めて会った最初の頃が最短で、その後はどんどん遠ざかるばかり・・・。

今年も田代さん、岩井さんはもっと遠くへ行ってしまった。僕の牛歩はまだまだ続く。
by rionpapa | 2006-03-06 22:28 | Fresh